【血圧の考え方】

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【血圧について】

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の内壁を押す圧力のこと。

分解して考えていくと、
血圧 = 心拍出量 × 末梢血管抵抗と表すことができる。

さらに分解していくと、
心拍出量 = 1回拍出量 × 心拍数
と表すことができる。

そしてさらに分解していくと、
1回拍出量=前負荷×後負荷×心収縮力
と表すことができる。

上記が、理解できれば血圧がなぜ高いのか、低いのか、理解することができる。

【前負荷について】

前負荷とは、心臓が収縮する直前に心室にかかる負荷のこと。静脈から心臓に戻ってくる血液の量、すなわち静脈還流量、あるいは血管内容量と呼ばれることもある。(私のイメージはプールです:容量)

なので、血圧が低い時は、尿比重やCVP、Aラインの呼吸性変動、ツルゴール、HR・SVV、エコー所見等、脱水所見のフィジカルアセスメントを行います。

提案できることは、
・輸液負荷、輸血などが考えられる。

【後負荷について】

後負荷とは、心臓が収縮を開始した直後に心筋に加わる負荷のこと。心臓から血液が出て行くときの抵抗や収縮期の壁応力を指し、圧負荷とも呼ばれる。(私のイメージは、圧負荷です)

なので、血圧が低い時は、冷汗(血圧が締まっている)、SVRI等のフィジカルアセスメントを行います。
※敗血症の時は注意。

提案できることは、
・ノルアドレナリンなど昇圧剤が考えられる。

【心収縮力について】

心収縮力とは、心臓を構成する心筋線維の収縮力や、心臓が収縮して血液を送り出す能力のこと。心筋細胞が収縮すると、細胞内のカルシウムイオン濃度が変化し、心筋のミオシン組織とアクチン組織間の結合度合いが変化して収縮する。(私のイメージは、心臓のポンプです)

エコー所見、CO・CI等のフィジカルアセスメントを行います。

提案できることは、
・ドブタミンなど昇圧剤が考えられる。

おわり

血圧については、前負荷・後負荷・心収縮力が理解できると、より看護のアセスメント力がアップします。
例えば、前負荷の影響で、血圧が低いのであれば左側臥位にする。逆に後負荷の影響で、血圧が低いのであれば、右側臥位にするなど、アセスメントができると思います。

次回をお楽しみにしてください。

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